2023-07-30 (Sun)
08:41
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加齢と共に衰えていく脳機能
他人を許せないことに悩む人たちには、「許す」為の大きな足掛かりである前頭前野は、加齢に伴って委縮してしまいます。
残念ながらこれは事実です。
脳の細胞は、加齢と共に死んでいってしまいます。
高齢になっても前頭前野における神経新生(神経細胞の元となる神経幹細胞へ分化すること)は起こります。
ですが、生まれた神経細胞が髄鞘化されなかったり神経回路に組み込まれないまま死んでしまったりしてしまいます。
ただし、これにも個人差はあります。
脳はあくまで身体の一部なので、その部位をよく使っている人とそうでない人とでは機能に違いが出てきます。
例えば、無理な食事制限をしたり、強いストレスがかかったりすると脳の神経細胞の形成そのものにも影響があります。
どんな人でも若い頃に作り上げた前頭前野の機能をそのままキープして使い続けることはできません。
30歳の時と、60代、70代の脳の機能はかなり異なりますし、同じ処理を行っているようでも担当をしている神経細胞を構成する物質が消耗品のように入れ替わっています。
全体としては減少しているのです。
脳の機能を努力で何十年もキープし続けるのは、ほぼ不可能と言えます。
その一方で相対的に衰えにくい人もいます。
中には、若い頃よりも高いパフォーマンスを発揮する人がいます。
脳科学の観点から脳を衰えにくくする為の方法や習慣は存在します。
日常生活の中で前頭前野を鍛える為の方法とは、新しいことを体験する、いつもと違う道順で歩く、いつもの店やメニューを変えてみる、不安定、過酷な環境に身をおくなどがあります。
これらをすることで脳の衰えを防ぐことに繋がります。
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