2023-07-21 (Fri)
13:38
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私たちの心(感情)は進化の過程で生まれてきた
私たちには、喜び、不安、怒り、悲しみなど様々な感情があります。
感情があることによって友人との会話を楽しんだり、旅行の計画を立ててわくわくしたり、仕事で評価されれば嬉しくなりもっと頑張ろうと思えたりして人生を豊かにしてくれます。
その一方で人間関係や経済情勢などで不安を感じて心を病んでしまう場合もあります。
中にはポジティブな感情だけが湧いてくれば良いと思うかもしれませんが、私たちはロボットのように淡々と生きらません。
なぜ私たちは不安や喜び、怒り、悲しみなどの感情に左右されてしまうのでしょうか。
感情を知る為には、私たちの進化の歴史を知る必要があります。
私たち人間の身体は1~2万年前の狩猟採集民族であった状態からあまり変わっていないとされています。
ある種に大きな変化が生じるには何万年、何十万年とかかるからです。
狩猟採集民族にとって生きることの理由は「生き残って子孫を残すこと」です。
その為に身体や脳が進化してきました。
大前提として脳が最優先してきたことは、幸福を感じる為ではなく生き延びることです。
生き延びるには、飢餓を乗り越えて野生動物などから身を守っていく必要があります。
その為、身に及ぶ危険に対して著しく反応をする人は、生き延びる確率が高かったと言えます。
例えば、草むらでガサガサと音がしたら野獣が潜んでいるかもしれないと警戒をする、そうやって生き残った人々の子孫である私たちには強い警戒心が根強く備わっています。
私たちは、進化の過程で命を繋いでいく為に、不安や恐怖という感情を持つようにプログラミングされてきたわけです。
また、木にたくさんのバナナが実っていたとします。
エネルギーが早急に必要であれば、空腹感と勇気が湧いて高い木を必死に登ろうとするのではないでしょうか。
エネルギーが満たされているのであれば、ケガをする危険性があるので、恐怖や満腹といった感情が脳内で湧いて木には登らないという決断になります。
危険を冒してしまうと転落死などのリスクがありますが、過剰なまでに慎重になってしまっては今度は飢え死にしてしまいます。
食事をするという行為一つにおいても、生き延びる為に選択を誤らないように状況に応じて様々な感情が湧き立つようになっているのです。
その他、狩猟採集民族であった私たちは、集団で行動をしていたので集団から外れてしまうと食料の確保ができなくなり生命の危機に繋がってしまう可能性が高まります。
なので集団から外れる孤独への恐怖、不安、悲しみ、仲間と一緒にいられる喜び、安心感、幸せなども強く感じるようになっています。
感情は無い方がむしろ楽だと思うこともあるかもしれませんが、生き延びていく為に脳が感情を使ってその人の行動を指揮し、背中を押していると言えます。
心は私たちの子孫が遺伝子として残してくれた命を繋ぐ為の大事な生命線と言えます。
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