2023-06-06 (Tue)
09:33
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自分を客観視すれば抑止力になる
まず自分を客観視することが重要です。
自分が正義の中毒状態になってしまっているのかどうかを自分自身で確認をできるようになることがとても重要になります。
それを確認するサインとして、まず相手を許せない、という感情が湧いてしまう状態そのものを把握する必要があります。
どんな時に許せないと思ってしまうのかが自信で認識できるようになれば、自分を客観視することができます。
自分を客観視することができれば、正義中毒を抑制することができるようになります。
相手は対・人でなくてもいいです。
テレビがバカバカしいことを言っている
○○党は許せない
○○は好きになれない
最近の若い連中はダメだ
など
このような怒りの感情を増幅させてしまう前に一呼吸おいて自分は今、中毒症状が強くなっていると判断するようにします。
この時、誰かや何かを許せない自分自身を責めたり、卑下したりする必要はありません。
そもそも人間は愚かな生物なのです。
むしろ心配すべきは、普段注意深くフタをしている感情が何かのきっかけによって一気に大爆発をしてしまうことです。
それに比べれば日々の小さなことで、あいつはバカだと考えてしまったとしても、その度に自覚をして立ち止まれるほうが適切な抑止力になるかと思います。
他人や自分たちとは違うアウトグループを許せない、バカなやつだと思ってしまうのは正義の中毒になっているからです。
ですが、見方を深めてみると他人を構うことができる程度に感情や思考のリソースに余裕があるという受け止め方もできます。
人間の脳の大きさや機能は、産業革命以降あまり変化していないという報告がありますが、現在の生活は当時とはかなり違います。
家事の機会変化前のようにご飯の煮炊きで奮闘したり、生活の為に遠くから水をくんこないといけなかったり、明日の食料を心配したりする必要は少なくとも先進国ではなくなっています。
現在の先進地域に住んでいる人は、その分だけ前頭葉で余計なことを考える余裕ができたということです。
昔はコミュニティの外の他人がどうであろうと自分の暮らしと自分の身の回りの人々のことで精一杯でコミュニティの外の人のことなどを気にする暇はなかったのです。
他人を許せないというのは、赤の他人を気にすることができるくらいゆとりがあるということでもあります。
それだけ住みやすい世界になっているということでもあると考えることもできます。
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