2023-04-15 (Sat)
09:48
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ネット社会は確証バイアスを増長させてしまう
自分は宗教とは無縁、と考える人が多いかもしれません。
ただ、こうした現象は宗教団体に限定されるものではありません。
あくまで宗教団体は例の一つです。
こういった集団の性質は、ネット社会の進展によってより密になりつつあります。
あなたも気が付かないうちにそのシステムの中に入ってしまっている可能性が高いです。
SNSでは、自分と似ているもの同士で繋がることが多いでしょう。
自分と同じような思考をするグループから自分が欲している情報だけを取り入れ受け取るようになります。
日々、それを繰り返しているといつのまにか、自分は正しい、自分の主張こそが正義だ、これが世の中の真実だ、と考えるようになってしまいます。
これを確証バイアスと言いますが、集団内で起ることがあります。
これはある意味、深層学習をしていくことの恐ろしさでもあります。
インターネットでのビジネスを単純化すると、広告媒体としてネットユーザーたちにいかにクリックしてもらうかになります。
その為に個々の検索の傾向を収集して、それに合わせて関心のありそうな情報や広告を提供します。
それは元々、ユーザー全体の好みを分析した情報がベースになっています。
なので個々のユーザーの画面には、かなり高い確率で本人が関心がありそうな、必要としているような広告を効率よく表示させることができるのです。
ユーザー本人としては、毎日ネットの世界tに接し、新しい情報を得ているつもりですが、それは自分の嗜好を基に構成された、自分好みの偏った情報が示されているだけでもあるのです。
私たちがネットで新しい知識を得た、新しいニューズを知った、と思っていても実はそれはフィルターにかけられた情報ばかりで、自分の世界は非常に限定的であるかもしれないということを意識する必要があるでしょう。
ネットの広告主は、別にあなたにまんべんなく情報を得て欲しいと思っているわけではありません。
いかにたくさんクリックさせるかを追求しているだけです。
これは、何もネットの中だけでもありません。
テレビや新聞などでも同じです。
私たちは、様々な情報をテレビ」、新聞、ネット、本などを自分の好み関係なく、一通り情報を得るという行為が大切になるのかもしれません。
また、自分と意見の合わない人、ジャンルやカテゴリーの違う人をフォローしたり、まったく関心のない情報を意識して検索してみたりするのも良いでしょう。
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