2023-03-16 (Thu)
09:56
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学童時期以降は、特に前頭前野の感受性期が始まる
乳幼児期は、特に視覚野や聴覚野の発達の感受性期になります。
この時期は、環境の影響を強く受けながら脳が発達する重要な時期です。
その後、就学前くらいまでに視覚野や聴覚野の感受性期は、終わっていき環境からの影響を受けにくくなっていきます。
では、学童時期以降はどうなるのでしょうか。
この時期からは、より高次の認知機能に関わる部位が感受性期を迎えます。
特に前頭前野の感受性期が始まります。
前頭前野は、ヒトが特異的に進化の過程で獲得してきた脳部位になります。
生後4年を迎える頃から、子供たちの前頭前野は環境の影響を大きく受けて発達をしていきます。
前頭前野の感受性期には2つの時期があります。
一つ目は、4歳頃からで、二つ目が思春期です。
思春期は、さらに環境の影響を強く受けて前頭前野の神経ネットワークが変化していきます。
このことを踏まえた上で、これまで徹底されてきた感染対策や新しい生活様式の長期化が子供たちにどのような影響を与えてきたのかを考えていきたいと思います。
今、小中学校に通っている子供たちは、幼少期にコロナ前の生活を体験している世代です。
当たり前ですが、マスクもせずに他者と触れあいコミュニケーションをしてきた経験があります。
この世代の子供たちにとってパンデミックによって強いられた新しい生活様式の実践は意識するしないを問わず、間違いなく心身にストレスを与えてきたと思います。
友達と身体をくっつけ合って遊ぶ、おしゃべりをしながら笑い合って食事をするのが当たり前の日常が、ある日突然奪われてしまったのですから。
親や先生、周囲の人から「マスクをちゃんとするように」「消毒をするように」「友達と机を離して、おしゃべりをしないように」などと言われたら子供たちは、それに従うしかありません。
コロナ当初のあの空気感を子供たちも十分に感じていたことでしょう。
当たり前にあった日常が、ある日突然奪われて、よく事情が分からずに子供たちは大人に求められることに従ってきたのです。
個人差は、もちろんありますが子供たちの心に大きな影響を与えたのは確かではないでしょうか。
しかし、あれから3年も経ち、子供たちもマスクをするのが当たり前の社会に順応してきたと言えます。
最近では、「マスクは個人の判断」となり、マスクをすることが前提で社会関係を作ってきた子供たちにとってマスクを外すことは、また新しい状況に順応しなければいけないということになります。
そもそも日本では、一度もマスク着用は義務付けられていないので、個人の判断でと今さら言うのもおかしな話なのですが。
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マスクを外すのが不安な子供たち、顔を見られたくない、学力では分からない大事なこと
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