2022-11-23 (Wed)
10:12
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自己主張が苦手な人が増える
日本人の特徴は、議論をできるだけ避けようとすることです。
では、他のアジア諸国ではどうなのでしょうか。
中国人も韓国人もインド人も一般的には、日本人よりも発言をすることを好むのではないでしょうか。
日本人の基準からすると自己主張が強いと感じることが多いのではないでしょうか。
これは一体どういうことなのでしょうか。
それは、地政学的な面が大きな影響を与えていると考えられます。
多くの国では、他国と国境が接しています。
なので常に外敵との争いや好戦的な異民族の侵入や支配などをリスクとして抱えているのです。
それに対して、日本は島国なので国内における支配権争いが主たる対人関係上の関心事でした。
日本では、急に異民族がやってきて支配されることや財産や身ぐるみを奪われたり殺されたりすることは、ほとんどありませんでした。
社会の流動性は低く集団外との交渉も少ない状態で集団生活が続いていきます。
リスクをさらに減らす為に取られた政策が鎖国です。
これによって地域や血縁集団などにおける信頼関係はより強くなり、そして誰もがどこかの集団に属していることが当たり前になり、そのことが身の安全を図る為の重要な証明になります。
ただでさえリソースがギリギリの国であり、それなのに災害まで頻発します。
集団で効率よくみんなで助け合っていくことがその環境で生き抜く為に最も重要なことだったのです。
そして、そんな状況にも関わらず集団に迷惑をかけたり、ルールに背く人間がいたら、その人を集団においておくことは、集団の人々に不利益になったのです。
現代の都市部に住んでいると、こうした考え方は今ではもうなくなっているのではないかと考えがちです。
ですが、地域によっては未だに回覧板を回さないとか、組合に加入させない、ゴミを捨てさせてもらえないなど、このような昔ながらの村八分が存在します。
村八分、異物を排除しようとすることは、コロナ騒動で顕著に可視化されたのではないでしょうか。
相互に信頼が高い社会は、社会性の高さがあり、その結果として治安の良さや清潔さなどにも繋がっているのではと思います。
しかし、相互の仲の良さの罠と言うような部分もあります。
それが、集団から排除するなどと言ったことです。
信頼の高い社会は、何かの別のネガティブな側面とトレードオフになっているのではないでしょうか。
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