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2022-11-09 (Wed) 12:25

日本では考える人は使えない人にされる

考え過ぎる人は使えない
かつて、日本企業ではあえて体育大学出身者を好んで採用をする風潮がありました。

もしかしたら今でもそういう風潮があるのかもしれません。

なぜ体育大学出身者を採用したいのか、これは「集団の決定に対する忠誠度が高い」ことを企業側が重要視しているからです。

業務遂行上、集団の決定に対する忠誠度が高いことは必要な能力であると評価をしているのです。

これは「仕事ができる人」と判定していることを意味します。

日本の組織の現場では、自分の頭で独自の理屈で組織の論理と違うことを考えたり主張したりしないで集団の決定に素直に従える人間を重宝してきました。

言われたことを素直にやってくれる人の方が扱いやすいのです。

長期的に予測して思考する機能は、前頭前野の背外側部が担っています。

相手の反応を想像する機能は前頭前野の眼窩と接する部分にあり、自身の行動の善悪を自身で判定する機能は前頭前野の内側部にあります。

一旦立ち止まって自らの行動を見直して、制御するという一連の流れは全て前頭前野が担っています。

これらの知見を基に組織内での人間関係を想定して何が起こるかを想像してみると前頭前野が発達している人は、指示や命令を与えられても直ぐにとりかかることができないのです。

脳科学的に言うと、前頭前野が発達している人を知能が高い人になります。

このような人は、学歴の割に動きが鈍い、理屈ばかりこねる、など評価をされてしまうのではないでしょうか。

頭ばかり良くて使えない人、面倒くさい人と思われてしまうことでしょう。

組織では、余計なことは考えずに指示や命令に直ぐに対応できる人の方が便利なのです。

この二者の対立は日本社会において案外根深いのではないでしょうか。

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2022-11-09

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