2022-10-16 (Sun)
17:01
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愚かさの基準は国によって違う
正義の中毒になってしまう人は、日本では特に多いですが限らずどこの国でもあります。
しかし、どんな人を悦脱者、変わり者とするのかは国や地域によって大きく変わります。
もちろん世界中の文化を経験したわけでもありませんので、具体的にどんな人が悦脱者になるのかは分かりません。
例として日本とフランスを比較してみましょう。
日本では、簡単に言えば「みんなと合わせられない人」「みんなと違うことをする人」が悦脱者となり変わり者とされ愚かな人と考えられがちでしょう。
日本では、みんなと同じがよしとして教育もされているかと思います。
では、フランスだとどうでしょうか。
フランスでは日本と違い「みんなと同じこと」「意見を言わないこと」が愚かであり悦脱者と考えられやすいです。
みんなと同じ、意見を言わない人は、フランスでは、つまらない人と思われてしまいます。
フランスでは、一つの考え方よりも二つの考えがあることにが価値があると多くの人が考えています。
フランスと日本とでは対照的なのです。
もちろん何でもかんでも欧州式が良いと言うわけではありません。
日本のように「みんなに合わせること」をよしとするやり方は、集団としての力を発揮することができるでしょう。
これは大きなメリットがでもありますが、これはリーダーが正しく導いてくれた場合に限ります。
もし、リーダーがダメな人であれば、日本全体が沈んでいくことになるでしょう。
また、日本人の考え方は過去も現在もグローバルスタンダードではありません。
空気や雰囲気を読んでみんなに合わせると言う日本の考えは、欧州では自分の考えがない人、何を考えているのか分からない不気味な人と思われてしまいます。
もし、日本人として生まれて日本での暮らしていながらも、日本の空気になじめずにその一員でいることに息苦しさや辛さを感じているのであれば、思い切って海外に出てみるのも良いのではないでしょうか。
どんな人が愚かな人なのかは、国によって基準が変わります。
つまり、何が賢明な選択なのかは環境によって大きく変わるということです。
極論になるかもしれませんが、将来「日本で集団に合わせることが愚か」と思われる時代がやってくるかもしれません。
もう既にコロナ騒動によってなっているかもしれませんが。
逆に個人主義の欧州で「人に合わせない人は空気が読めないバカだ」となる時代が来る可能性もゼロではありません。
一番良い方法は、どちら側にも柔軟な考え方を持って、上手く両方の良いところを取ることかと思いますが、これはなかなか大変なことかもしれません。
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