2022-09-28 (Wed)
11:40
✎
筋タンパク質を合成するリボソーム
リボソームは、通常細胞内に数百万個存在する非膜系の細胞内小器官です。
筋繊維は、さらに大きな多核細胞です。
ですので、その中には少なくとも数千個はあるのではないでしょうか。
巨大な分子複合体であり、大サブユニットと小サブユニットの2つのサブユニットで構成されています。
大サブユニットは3種のリボソーマルRNA(rRNA)と46~49種のタンパク質、小サブユニットは1種のrRNAと33種のタンパク質から成り立っています。
多量のRNAとタンパク質が構成部品として必要であり、筋タンパク質の合成にはとても手間とエネルギーがかかります。
なのでこれまで合成されたリボソームは比較的安定して細胞内に残ると考えられていました。
また、合成や分解の仕組みが複雑でまだ分かっていないことが多くあります。
リボソームは、遺伝子DNAの転写過程によって特定のタンパク質の暗号情報を写し取ったメッセンジャーRNA(mRNA)はリボソームの小サブユニットに結合をします。
大サブユニットには20種類のアミノ酸のうち特定のものを結合したトランスファーRNA(tRNA)が入りこみますがtRNA上のコードとmRNA上のコードが一致した場合にのみ、大サブユニットが小サブユニット上をスライドしアミノ酸がペプチド鎖に遅追加されます。
次に小サブユニットがmRNA上をスライドします。
コードの一致しないtRNAは速やかにはじき出されます。
このようにしてリボソームは、mRNA上をスライドしながらそこにコードされた情報に従って特定のタンパク質を合成していきます。
これを翻訳過程と言います。
リボソームを構成するタンパク質の中には、この翻訳過程のスイッチをオンにしたりオフにしたりするものがいくつか存在します。
例えば、RS6(リボソームタンパク質S6)は、mTORシグナル伝達系を構成するp70S6Kによりリン酸化されて翻訳過程をオンにします。
mRNAは特定のタンパク質の設計図で、リボソームはタンパク質の合成工場になります。
タンパク質合成量は、mRNAが十分にあるとすれば、個々のリボソームがどれだけ活性化されるのかとリボソーム量で決まるとされています。
続きはこちら
↓↓↓
- 関連記事
-
- 輸入小麦にはグリホサートが含まれる、パン、パスタ、お菓子等、加工食品には残留基準値がない
- 長距離ランナーが筋力トレーニングをする目的とは?今やどんなスポーツでも筋トレは必須!
- 筋力トレーニングのセット間の休憩は短ければ良いわけでもない!フルレンジが筋肥大に効果的
- インスリン抵抗性はタンパク質、糖質、脂質の三大栄養素のどれでも生じる
- 筋力向上は高強度一択、筋力は筋肉量だけでなく神経活動も関係、イメージトレーニングでも筋力は向上する
- 肥満はアルツハイマー型認知症の発症にも関係!?全身に炎症が起きている状態
- 細胞を元気にして脳を整え副腎ケアをしよう!ビタミンB群、Lカルニチン、オメガ3系脂肪酸、フィトケミカル
- 糖尿病の原因は脂質かもしれない、特定保健指導で糖尿病は悪化
- スポーツ障害の多くは使い過ぎ、適切に休養を取り普段から身体の使い方を意識しよう
- 乳酸は疲労をするような運動をした結果としてできる、乳酸性作業閾値(LT)乳酸が一気に増えるポイント
- 筋肉から分泌されるインスリン様成長因子(IGF-1)が筋肥大に重要!成長ホルモンはあまり関係ない
- 農薬残留基準値は勝手に変更される、そもそもデータは信用できるのか
- 医療で死亡者が増えるかもしれない!?自分を守るのは自分、薬害はなくならない
- 代謝の過程で作られる老廃物、体内から入ってくる有害物質について
- トレーニングの総負荷量が同じであれば週3回でも6回でも効果は同じ
スポンサーリンク
↻2022-09-28