2022-06-23 (Thu)
10:55
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早期不安スキーマが心を苦しめている
新しいスキーマをどうしても信じることができずに、もとのスキーマに戻ってしまう人もいます。
他人と異なる認知、行動によって生きづらさに苦しむパーソナリティ障害の人は特にこの傾向があります。
このような人にも高い効果を得ることができるよう、にスキーマ療法と言う新しい認知行動療法が開発されました。
スキーマ療法では、幼少期の有害な体験で作られた早期不適応スキーマに焦点を当ててスキーマの変容を目指します。
有害な体験には、虐待だけでなく、親の要求水準が高すぎたと言った幅広い内容も含まれます。
あなたの心の防衛方法が分かる
スキーマ療法のもう一つの特徴は、現在、どんなスキーマが活性化しているのかに注目をすることです。
これをスキーマモードと言います。
心の中には色々なスキーマモードが存在します。
現実に即した適応的な認知ができるのがヘルシーアダルトモードです。
このモードが多く占めていると心が辛くなることがありません。
ところが、脆弱なチャイルドモード、懲罰的ペアレントモードなどの非機能的なモードが強くなると辛い感情が沸き上がってきます。
有害な体験には、親の過干渉や過保護も含まれます。
成長と自律を促す教育を受けられなかったことが、その後の心に大きな影響を及ぼすことになります。
スキーマモードは9つある
スキーマモードは、大きく分けると9つあります。
どのモードが活性化しているかで思考や感情が変わってきます。
心のスキーマモード
幸せなチャイルドモード
脆弱なチャイルドモード
衝撃的なチャイルドモード
怒れるチャイルドモード
激怒するチャイルドモード
非自律的チャイルドモード
要求的ペアレントモード
懲罰的ペアレントモード
ヘルシーアダルトモード
幸せなチャイルドモード以外のチャイルドモードが強いと辛い感情が沸き上がってきます。
ペアレントモードは、厳しい大人として子供を苦しめてしまいます。
スキーマへの対処法
過剰保障モード
いじめと攻撃モード
自尊自大モード
回避モード
遮断・防衛モード
遮断・自己鎮静モード
従順・服従モード
辛い状況に適応をする為に身に付けた対処法をコーピングモードと言い、5つのモードに分けることができます。
現状を悪化させてしまう原因になります。
回避モードが強い人は、辛い感情や状況を回避しようとします。
過剰保障モードが強い人は、自分の心を無理に奮い立たせたり、自分を強くみせようとしたりする傾向があります。
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