2022-05-05 (Thu)
08:43
✎
就寝中は筋タンパク質の合成率が低下
筋力トレーニング後のタンパク質摂取については、1日3回の食事で最適なタンパク質量を摂取することが基本となります。
食事で不足するようであれば、プロテインで補うことで筋力トレーニングの効果を最大限に高めてくれるでしょう。
筋力トレーニングによる筋タンパク質の合成感度の上昇はトレーニング後24時間継続します。
なので、例えば夕方にトレーニングをした場合はその日の夕食、翌日の朝食、昼食までを考慮して良質なタンパク質を摂取することが重要です。
通常、筋タンパク質は合成と分解のサイクルを繰り返していますが、寝ている間は筋タンパク質の合成が刺激されなく、分解に大きく傾いてしまいます。
では、トレーニングで筋タンパク質の合成感度を高めた後、寝る前にタンパク質を摂取しておけば合成作用は高まるのでしょうか。
2008年マーストリヒト大学のビーレンらは、就寝前のプロテイン摂取の影響について調べています。
トレーニング経験のある男性にトレーニングを行ってもらい、就寝前に20~25gのプロテインを摂取するグループと水を摂取するグループに分け、就寝から9時間後、筋タンパク質の合成作用を計測しました。
その結果、両グループに有意な差は見られませんでした。
通常、タンパク質を摂取すれば筋タンパク質の合成作用は増加します。
ですが、就寝前の摂取では増加はしなかったのです。
ビーレンらと同じ研究グループに属するグルーンらは、その理由を「サーカディアンリズムによるもの」だと推測をしています。
サーカディアンリズムとは、睡眠や覚醒、血圧、体温、ホルモン分泌など生命活動の調整が24時間周期で行われるメカニズムのことです。
一般的には体内時計と言われているものです。
ほぼ全ての生物がサーカディアンリズムのもとで生きています。
人間の場合、このリズムが乱れると睡眠時間や体調の崩れ、病気にもなりやすくなります。
タンパク質を吸収する腸の運動もサーカディアンリズムに影響をされます。
たくさんの栄養を摂取する日中は腸の運動も活発になりますが、夜になるほど腸の運動は低下していきます。
ですので就寝中は、タンパク質の吸収機能も低下します。
タンパク質の吸収が悪くなるので就寝中は、筋タンパク質の合成が低下すると言うことです。
では、就寝中でもタンパク質の合成を高めることはできないのでしょうか。
続きはこちら
↓↓↓
- 関連記事
-
- 糖尿病急増は世界的研究結果の解釈ミス「動物性=悪」「植物性=善」が浸透
- キレイな野菜は農薬まみれ、日本の残留農薬基準値は高い!?安全基準は密室で決定 - 健康情報館
- 筋力トレーニングのセット間の休憩は短ければ良いわけでもない!フルレンジが筋肥大に効果的
- コレステロール低下薬は糖尿病を発症させるリスクを高める、薬で下げると身体に悪影響が出る
- 人工的に硬くした植物油は危険!?パーム油を消費させる為にトランス脂肪酸を悪者にしたのかも
- トレーニング効果を高める最適なタンパク質摂取量は?トレーニング内容で摂取量は変わる!
- トレーニング初期はリボソーム量が増加、筋肥大とリボソーム量に強い相関
- スポーツ障害の多くは使い過ぎ、適切に休養を取り普段から身体の使い方を意識しよう
- 糖尿病を改善させる為の脂質の摂り方11
- ウォームアップは有酸素運動+軽い筋力トレーニング、特異的ウォームアップで総負荷量増加
- 夏場に多い食中毒、予防をする6つのポイント
- 生活習慣でガンは作られているのかも、人は自然から遠ざかるほど病身に近づく
- 糖尿病の原因は脂質かもしれない、特定保健指導で糖尿病は悪化
- トレーニングを期分けして刺激を変えるピリオダイゼーション、短期も長期も考えは同じ
- 糖尿病はリノール酸によって発症リスク上昇、インスリン抵抗性が生じる
スポンサーリンク
↻2022-05-05