2022-02-26 (Sat)
09:58
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事実をもとに根拠を書き出してみよう
自動思考は、長年の思考のクセで生じるものです。
自分の考えに偏りがあると分かっていても自分にとってもっとも親しみがあり納得できる考え方なので、一瞬にして考えを変えられるものではありません。
そこで役立つのが自動思考がどの程度事実を反映したものなのかを検証する作業です。
根拠を紙などに書き出し、客観的に見て事実に即している点を全て書き出してみます。
事実と矛盾する点を見つけよう
次に行うのが、自動思考に反する事実(反証)をあげる作業です。
慣れ親しんだ考えに反論をするのは難しいものです。
いかに多くの反証をあげるかがポイントとなります。
反証をあげる時に大切なのは、現実をありのままに見つめ直すことです。
周囲の人からのほめ言葉も「どうせお世辞だな」どと決めつけずそのまま書き出してみましょう。
例えば、自分が仕事でミスをしたと言う事実、先輩や同僚の多くは納期を守れていると言う事実を書きます。
これの反証は、他の人もミスをすることがある、全ての仕事を失敗しているわけではないなどです。
他の人が自分の仕事をどんな言葉で評価したかも書き出してみます。
これも客観的な事実になります。
根拠と反証が両方が出そろったら、どちらが多いか比較をしてみます。
根拠よりも反証が多ければ、その考えは事実に反すると言えます。
反証を書き出す時、具体的な数字をあげることも有効です。
いつも~だ、みんなが~だと言う自動思考であれば、何割程度のできごとや人に当てはまるかを検証しましょう。
自動思考の根拠と反証を記入してみよう
できごとを様々な角度から検証をしてみることが大切です。
最後に両方を比較して現実に即した考えかどうかを判断します。
例
仕事でミスをした
自動思考
みんなはちゃんとできているのに私だけいつも失敗している
根拠
他に頼まれていた別の仕事が期日に合わなかった
多くの人は、複数の仕事を抱えていても期日に間に合わせている
ほかの人たちは、私のように慌てて走ったり転んだりしない
反証
他の人も期日に間に合わないこともある
私も他の人が遅れていた仕事を手伝っていた
先輩や同僚も上司に注意されることはある
8割から9割くらいの仕事はミスなくできている
この数ヶ月で失敗は二つ
課長との面談で、どんな仕事も手を抜かずに正確にやってくれていると言われた
人の仕事をよく見て覚えてくれるから助かると言われたことがある
↓↓↓
根拠よりも反証の方が多いので、これは事実とは言えない
ほとんどの場合反証の方が多くなります。
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