2022-02-08 (Tue)
09:54
✎
推論の誤りが認知を歪める
「あたたの考えには偏りがあります」と言われ、素直に納得できる人はまずいないかと思います。
それはあなたにとっては、ごく自然なことで慣れ親しんだ考え方だからです。
どこが偏っているのか自分で気づくのはそう簡単ではありません。
自分の考えが偏っているのかどうかに役立つのが、認知の歪みを分野にした「推論の誤り」です。
これは全部で10種類あります。
どこがどう偏っているかを具体的に指示してくれます。
あなたの偏りのパターンを確認してみましょう。
想い当たる点がきっとあるのではないでしょうか。
推論の誤り10パターン
1.全か無か思考
100%でなければ失敗と考えてしまう
物事を極端に捉える、二者択一的な傾向。
白黒志向とも呼ばれる。
現実には100%上手くいくことはほぼないのに、100%でなければ意味がないと考えてしまう。
自分のマイナス面だけでなく、他者のささいな欠点が許せないこともある。
2.一般化のし過ぎ
一つのよくないことで全てを判断
たった一つの出来事を根拠にあらゆることが悪い結果になると予測する。
3.心のフィルター
悲観的なメガネをかけて生きている
世の中や他人のよい部分がまるで見えなくなり、現実の全てが悪いことに思える。
自分の長所も目に入らない。
4.マイナス思考
全てを悪い出来事、悪い評価にすり替える
自分が出した結果でも「群善だ」と解釈をして、自信をなくしてしまう。
周りから賞賛を受けても信じることができない。
5.結論の飛躍
不幸を告げる占い師に似ている
先読みの誤り、心の読み過ぎの二種類がある。
前者は自分の将来についての結論で、後者が他人の気持ちに関する結論。
根拠なく自分で勝手にストーリーを作り上げ、思い込んでしまう。
6.拡大解釈、過小評価
短所は大げさに長所は過小評価する
他人の長所や成功は、100倍スームで目に入るのに、自分の長所は米粒サイズにしか見えない。
7.感情的決めつけ
理性ではなく、感情で判断
感情を真実と見なしてしまう。
憂鬱な気分に圧倒され苦手な行動を先延ばしする時に生じやすい。
8.すべき思考
自分にも他人にも厳しい
自分や他人の行動に「~すべき」と言うルールを課してしまう。
自分に過度なプレッシャーをかけて追い込んでしまうことが多い。
他人のささいな行動も目につき怒りに悩まされやすい。
9.レッテル貼り
頭の中のイメージで○○人間と決めつける
一般化のし過ぎの極端な形。
自分はダメ人人間だと言うような偏ったレッテル貼りのせいで自分がどんどん嫌いになる。
同僚や部下を役立たずなどと決めつけ関係を悪化させることも。
10.個人化
全ての出来事は私のせい
自分には関係のないことまで自分のせいと考え、自己嫌悪に悩まされる。
責任感の強い人に多く、状況をコントロールしなくてはと言う義務感から自分を追い詰めてしまう。
いかがでしょうか。
自分に当てはまるものが何かあるのではないでしょうか。
また、自分の考えを合理化する傾向にも注意が必要です。
例えば「あの人は気が利かない」と言うレッテルを貼った場合、気が利く側面を無視して「やっぱりな」と思おうとしてしまいます。
まずは、自分の推論の誤りに気付きましょう。
- 関連記事
-
- 人にはマイルールがある、過去の経験からルールができる
- 辛い気分は頭の中で作られる、性格ではなくて認知の歪みが原因
- スキーマモードから自分の行動を理解しよう
- 1日1個新しいスキーマを書いて証拠を残すポジティブ・データ・ログ
- 心の中にあるスキーマに注目しよう
- 自動思考に反論をしてみよう、根拠と反証を比較
- 辛かった時の気分を言葉にしてえみましょう
- 辛くなったら新たな考えを声に出して言おう
- 本を使ったセルフワークは1日10分で心が軽くなる
- 生きる上で自分の強みは何?6つのストレングス領域
- 怒りのメリットとデメリットを比較し検証をしてみよう
- ボディスキャンを習慣化してみよう
- 物事を見る心のメガネ替えて認知を変えよう
- 認知と行動の変化が人生を豊かにする
- あなたの心のスキーマモードはどれ?健康な大人モードを育てよう
スポンサーリンク
↻2022-02-08