2021-12-23 (Thu)
09:18
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薬物療法と併用される精神療法
心の病気の治療法は精神療法と薬物療法の二つに分けることができます。
精神療法は、カウンセリングなどをして患者の精神面にアプローチをする昔から行われてきた心理学的な治療法になります。
基本的には医師によって行われますが、公認心理師や臨床心理士が行うこともあります。
多くの心の病気は、脳内の神経伝達物質の異常が一因となって起こることが多く、改善には薬物療法が有効になります。
しかし、心の病気は、遺伝や環境、性格、価値観、ストレス耐性など様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
そこで治療効果を高める為に併用して行われるのが精神療法です。
精神療法の目的は、患者が自分自身や人間関係、物事への考え方、あるいは出来事に対する対処法の見直して、それを改善できるようにサポートしていくことです。
治療が長期間になることが多いので、精神療法を通じて患者と治療者との信頼関係を築くこともとても重要です。
精神療法には、いくつか種類がありますが、代表的な精神療法は三つあります。
来談者中心療法
来談者の話を聞くことに特化し、来談者自身が抱えている問題に気付いて自己回復を促す治療
精神分析療法
人間の無意識に抑圧されたトラウマを呼び起こして意識化することで、その問題に気付き改善をしていく治療
認知行動療法
考え方や物事の見方や行動の歪み、偏りに気付いて修正することで、気持ちを楽にしたり、ストレスを軽減させる治療
来談者中心療法とは?
来談者中心療法とは、治療者が問題解決に導くのではなく、来談者の主体性を重視する方法です。
アメリカの心理学者カール・ロジャーズによって生み出された精神療法です。
ロジャーズは、精神療法の中で最も一般的な方法であるカウンセリングの方法に大きな影響を与えた人物でもあります。
これまでの精神療法は治療者中心で患者の問題を発見して「こういう行動をしなさい」と指示をする「考え方を変えなさい」と説得をする「その考えや行動は良くない」と批判するなどの技法が多くされていました、
ですが、ロジャーズは、指示や批判、説得と言ったこれらの技法を否定し「患者の話を聞くことに徹底し共感を持って接する」と言うカウンセリングを提唱しました。
これは「患者がその問題を最もよく知っており、それを解決する力が備わっているのだから、治療者は何も指示する必要がなく、患者の体験に心を寄せてそれを尊重することこが重要である」と言う考え方に基づいています。
患者の回復力を引き出すことが治療者の役目であり、それには診断の知識や技術だけでなく、患者への真実性・無条件の肯定的関心・共感的理解の三つが大切であるとされています。
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