2021-12-22 (Wed)
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心の病気と言えば、一般的に精神科医やカウンセラーを思い浮かべるかと思いますが、医療機関では、公認心理師や作業療法士、看護師、薬剤師など様々なコメディカルスタッフが連携しています。
コメディカルスタッフとは、医師とチームを組んで医療にあたるスタッフのことを指します。
精神科医
精神疾患や心身症などの診断と治療を専門的に行う医師です。
精神治療の中心的な役割をしているのが精神科医です。
患者の心の状態を把握して治療計画を作成し精神療法や薬物療法などを行います。
以前は、看護師との連携のみで治療をしていましたが、近年では公認心理師や薬剤師などの専門スタッフとも協力をして治療をすることが多くなっています。
心を支える公認心理師
公認心理師は、心理学の知識や技術に基づいて、心理的に不安定な状態にある人の援助を行う専門家になります。
業務としては、心理査定(アセスメント)、心理面接(カウンセリング)、関係者への面接、心の健康に関する教育・情報提供活動の4つがあります。
心理状態の観察とその結果の分析や相談に応じて助言や指導、援助などを行います。
医師ではないので薬の処方などはできませんが、精神科医と連携をしながら治療を行っていきます。
日本では、臨床心理士が心理専門職として認知されてきましたが、2017年に公認心理師が施行され2018年から国家資格の精度が始まりました。
精神科病院などの医療機関だけでなく、児童相談所などの福祉関係、家庭裁判所、学校、一般企業、カウンセラーなど幅広い活動の場があります。
身体を回復させる作業療法士
作業療法士は、心身障害のある人が身の回りのことを主体的に対処できるようにサポートをして日常生活や社会生活を再建できるように心身機能の回復を目指すリハビリテーションの専門家になります。
一般的な作業療法士によるリハビリは、トイレの動作や着替えの動作など、日常生活に必要な動作に繋げていくことが多いです。
こうした訓練は統合失調症や依存症、パーソナリティ障害などの心の病気から回復にも有効とされています。
作業療法には、種類がいくつかあrます。
絵画や陶芸、木工など作品を作り出す創作的活動、ゲームや音楽鑑賞、スポーツなどのレクリエーション、料理や買い物、移動などの日常生活動作訓練などがあります。
これらの活動をすることで心身の回復と安定に繋がるとされています。
特に患者が好きな事や特異なことをすることが良いとされています。
薬物療法のサポートをする薬剤師
薬剤師は、薬の専門家です。
薬物療法が治療の中心になる精神科領域では、治療や服薬の指導が社会復帰の後押しとして重要になります。
心の病気には、血糖値やコレステロール値のような明確な指標がないので効果の出方や副作用に個人差が出やすいです。
訴えを丁寧にヒアリングして状態を判断することが必要です。
患者と医師との懸け橋である看護師
看護師は、医療や福祉のチームの一員として看護を担う専門家です。
医師の治療のサポートや健康に不安を持った人たちへの援助を担当します。
心の病気における看護師のサポートは、コミュニケーションによる心理面のケアや患者の状態をチェック、入浴介助、整髪や髭剃り、トイレの誘導、薬物療法のサポートなど必要に応じて様々なケアをします。
アフターケアをする精神保健福祉士
精神保健福祉士とは、心の病気を抱える人やその家族から相談を受けたり、社会復帰をする為の指導を行ったりと精神福祉に関する支援を行う専門家のことです。
精神科ソーシャルワーカーとも言います。
心の病気を抱えている人の中には、日常生活が困難になり社会復帰が難しい場合もあります。
そのような人たちの為に社会福祉の立場から援助をする仕事になります。
具体的には、精神科や保健所などで入退院の援助や社会復帰に関する相談、住宅確保、家族関係の調整、日用品の調達をするなど多岐に渡ります。
心の整理をサポートする心理カウンセラー
明確な資格はありませんか、心の問題に取り組む職種として心理カウンセラーがあります。
心の病気の治療では、丁寧なカウンセリングを重ねることがとても重要になります。
しかし、医師は時間的に一人の患者に十分な時間を取ることが難しいと言う現実があります。
そこで公認心理師や心理カウンセラーが引継ぎ、時間をかけて話を聞くことで心のより深いところまでアプローチをすることができます。
心理カウンセラーにはいくつか種類があります。
産業カウンセラー
産業カウンセラーは、仕事や職場の人間関係などから生じるストレスや心の問題に対するメンタルヘルスカウンセリングを行います。
それだけではく、社会における生き方の設計や近年の人事制度や組織の変更に伴う生き方の再設計と、それに対応する能力を開発を支援するキャリアカウンセリングがあります。
労働者のメンタルヘルスの維持・改善の為に重要な役割をしています。
スクールカウンセラー
スクールカウンセラーは、学校などの教育現場に所属し、生徒や保護者、学校教員へのカウンセリングによる心のケアを行います。
近年では、集団生活における教育現場で受験勉強やいじめなど学校に関するトラブルが増加しているのでスクールカウンセラーは重要性は高まっています。
チャイルドカウンセラー
チャイルドカウンセラーは、医療・福祉・教育現場で悩みを抱えた子供のカウンセリングを行います。
悩みを解消し支援をします。
子供の保護者をカウンセリングする場合もあります。
対象となる子供は、幼児から高校生と幅広く、育児や子供との関わり方、いじめや非行問題、不登校、校内暴力などについて心のケアをします。
心理カウンセラーは、医師ではないので病気を診断したり薬を処方することはできません。
なので治療を必要とする場合は、医師に相談の上でカウンセリングを利用することが大切になるかと思います。
様々な立場の専門の人たちが一つのチームとして治療にあたり、病気の改善や患者のサポートをすることで病気の改善や社会復帰を目指しています。
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