2021-07-30 (Fri)
11:27
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匿名だと無責任で過激な言動が出る
自分の名前や所属を名乗った上で発言をしたり行動をしたりするのは、非常に勇気がいることです。
善行ならまだしも、悪行であれば大勢の人に身元がバレてしまい非難され、場合によっては法的処分を受けることもあります。
ですが、匿名となると話は変わります。
自分がどこの誰だか分からないとなると責任感が希薄になり、心的ハードルも一気に下がります。
これを没個性化現象と言います。
人は没個性化すると攻撃的になることが分かっています。
実際に会ってみると拍子抜けするほどごくごく普通の人でも、匿名性が増すと残酷な言動に出るのです。
匿名だと責任感がなくなるので、その人の人間性、隠れていた本性が出ると言えます。
匿名と言ってもネット上には自分の情報が残っています。
IPアドレスや端末情報など様々な情報があるので、それを辿って調べていけば身元は分かるでしょう。
誹謗中傷をなくすには、身元はバレルと言うことを示す為にも誹謗中傷をした人をしっかりと取り締まることが必要かと思います。
ネット上の投稿や書き込みで相手を誹謗中傷して炎上させると言う現象が起こるのは、こうした没個性化が影響をしているのです。
ただし、誰かに仕返しするとか見返したいなどリベンジをする場合は、むしろ自分が誰なのか明らかにした上で攻撃に出ます。
自尊心を回復させるには、自分が誰かを相手に知らしめてやり返すことに意味があるからです。
アメリカの白人至上主義を主張する集団、白い覆面とガウンのコスチュームで知られています。
このコスチュームが匿名性を助長し過激な行動に走らせている要因になっていると考えられています。
ネットによる匿名性は悪い面ばかり目が行きやすいかと思いますが、良い面もあります。
ツイッターやラインなどのSNSでは年齢や性別、外見に左右されず直接会って話をするより気楽に付き合え、本音を打ち明けやすいと言うメリットもあります。
自分の正体がバレなければ人は残酷になる
アメリカの心理学者のジンバルドは、生徒役が答えを間違える度に先生役の3人が長さを相談して電気ショックを与えると言う実験を行い匿名性と攻撃性の関連を調べました。
先生役が白い白衣をかぶって誰だか分からない状態と白衣をかぶらずに名札を付けた状態で比較をしました。
その結果、匿名の時は2倍長く電気ショックを与え続け嫌いな相手には攻撃性を強めました。
このことから人は自分の正体がバレなければ残酷になると言うことが分かったのです。
暴力シーンを見ると攻撃的になる?
残虐な犯罪が発生するとマンガやゲームなどの暴力シーンが影響を及ぼしたなどよく取り沙汰されます。
実際にこうした攻撃的映像は暴力の誘因になることがありますが、直接的な原因とは言えません。
その人の年齢や性格、イライラしていたなど、その時の状況や気分が影響した結果、暴力行為に走っているのです。
様々な要因があると言うことです。
言葉だけだと印象がキツく感じる
仕事でも個人の付き合いでもメールのやり取りをしている時、文面だけだと冷たさやキツイ印象を受けたことがある人も多いのではないでしょうか。
ちゃんと伝えたはずなのに誤解されたと言う経験もあるのではないでしょうか。
メールは相手と対面してのやり取りではないので自己中心的になりやすい傾向があります。
メールとテープ録音、対面と言う3つの手段で送り手と受け取り方のギャップを調べた実験でもメールで正しく中身を理解した受け手は約6割しかいなかったのです。
ですので重要な用件はメールだけだと非常にリスキーとも言えるのです。
合って話をするか電話でフォローをすることが大切になる場合もあるかと思います。
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