2021-07-29 (Thu)
10:35
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少数派意見でも集団を動かすこともできる
少数派が多数派に勝つのはとても難しく無力に思うかもしれません。
しかし、必ずしも勝率がゼロと言うわけでもありません。
少数派の意見が聞き入れられて形勢が逆転することもちろんあります。
これをマイノリティ・インフルエンスと言います。
心理学者のモスコビッチが行った実験でも、いくつかの条件が揃えば、少数派が集団に影響することが明らかになっています。
集団の意見が定まっておらず、流動的で不安定な状態であること、そこに積極的に自分たちの意見をプッシュする、アクティブ・マイノリティが存在することが必須です。
集団の方向性が定まらずに不安定な時、人は周囲に意見を求めます。
この時に例え少数派の意見であってもアクティブ・マイノリティが自信を持って強い口調で、一貫した意見を主張すると受け入れやすくなります。
一貫した意見は心を動かすのです。
モスコビッチは実験で、一貫した意見が他人の意見に影響を及ぼすことを証明しました。
実験では、4人に様々な形、色、大きさの図形を見せ、その特徴を答えさせました。
このうちサクラが1人で、一貫した色のみを答えました。
形や大きさを答えていた他の参加者も実験を繰り返すうちに色を答えるようになったのです。
少数派の意見でも条件が揃えば、賛同者を増やして集団を動かすこともできるのです。
少数派が意見を通す方法は二つあります。
一つ目は、終始一貫して意見を変えない方法です。
二つ目は、個人的に信用してもらってから反対意見を主張する方法です。
信頼を得られると少数派の意見でも影響力を持つことができます。
議会のヤジには賛同者を増やすと言う意味がある
人は、周囲の意見や雰囲気に影響をされてしまいます。
それを巧みに利用したのが、バンドワゴンアピールです。
バンドワゴンアピールとは、お祭りやパレードで太鼓やラッパなどの演奏が聞こえてくるだけで気分が高揚してくるかと思います。
このように気持ちを煽り立てる効果のことをバンドワゴンアピールと言います。
例えば、消費者心理をくすぐる為にスーパーのタイムセールや通信番組などで、「残り僅か」などと煽ったり、サクラを使って行列を作って盛況ぶりをアピールするのは、バンドワゴンアピールの手法によるものです。
議会などでヤジを飛ばすのも自分たちに有利になるように盛り上げる効果があります。
議会で発言者に送られる拍手やヤジにも賛同者を増やす意味があります。
悪意のあるヤジは匿名性が高いと増えますが、油断していると特定されて痛い目にあることもあります。
アンダードッグ効果
負け犬効果とも言います。
いわゆる同情票を獲得するやり方です。
自分が劣勢にあることをアピールして、どうにか助けてほしいとお願いすることで賛同者を得る方法です。
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