2021-07-24 (Sat)
10:23
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人はイライラのはけ口を見つけ出す
イジメはよくないと言いながらも、大人でも当たり前のようにイジメをしています。
イジメをする心理は、人間の本能的な部分もあり、いくつかの説があります。
その一つがフラストレーション攻撃仮説です。
心理学者のミラーとダラードが提唱した説で、人は欲求不満になったり、緊張や葛藤が高まると攻撃行動を取ると言うものです。
そのはけ口として自分よりも弱い人をイジメるのです。
しかも不満や葛藤が多いほど攻撃性も増していきます。
また、職場の上司と部下、先輩と後輩など明らかな上下関係があると統制に基づいたイジメが発生します。
要は、自分の欲求不満を弱い立場の人にぶつけているだけなのですが、部下や後輩への指導と言う理由をつけてイジメを正当化するのです。
アメリカの人類学者ヘンリーは、スケープゴート理論を展開しています。
集団の平和は一人の【スケープゴート=犠牲者の存在」によって成り立っていると言うものでイジメを受けている人はその犠牲者だと言っています。
集団から浮きたくないからイジメを止められない
イジメの問題は、集団になるとイジメの内容がより残虐になり、攻撃性も凶暴性もエスカレートすることです。
これは群集心理によるもので一人ではできないことでも集団になるとたかが外れやすくなると言うことです。
集団では同調させる圧力が働くので、不本意でもイジメに加担してしまうことがあります。
ただし、イジメる側にも強いストレスがあります。
今はイジメる側であってもいつ自分がターゲットになるか分かりません。
その不安を紛らわす為にますます攻撃性が高まっていくのです。
学校や職場などでは集団圧力が働きます。
本当はイジメに加担したくないと思っていても集団と違う行動をするのを恐れてイジメに加わってしまいます。
また、職場のように明らかな序列がある縦型社会では、上司が専制型だとイジメが起こりやすいことも明らかになっています。
全てを指示して手を出さずに従わせる専制型リーダーの下では最もイジメが起こりやすいです。
リーダーの一存でひいきにしたり、イジメたりする相手が決められてしまい逆に逆らえないのです。
職場でのイジメは多様化しています。
暴言や中傷など精神的な嫌がらせをするモラハラ、部下など立場が弱い相手に嫌がらせをするパワハラ、性的な嫌がらせをするセクハラなど様々あります。
集団から外れるとイジメのターゲットにされる
学校、職場などあらゆる集団には他と揃えさせようとする圧力があります。
これが集団圧力です。
集団から外れている人へ同調するように働きかけて、同調しない場合はイジメのターゲットにされてしまいます。
特に日本人は外国と比べて同調圧力が強い傾向にあり、集団と違う行動を取っている人を変な人として見てイジメをするのです。
つまり、出る杭は打たれるわけです。
多様性と言いながら個人の価値観を否定し理解しようとしていない社会なのです。
個人個人考えが違うのは当たり前のことです。
一人一人が個人の考えを尊重し理解できる社会にならなければイジメはなくならないでしょう。
こう言うことは、幼いころからの教育でしっかりと教えていかなければいけないことだと思います。
真面目で良い人ほどイジメを相談できない
自分がイジメられていてもなかなか周りに相談できるものではありません。
これは、相談的道徳観があるからです。
自分中心の考え方ではなく、相手や周囲の人を思いやる気持ちがあるので周りに相談ができないのです。
自分がイジメられていることを話して、相手に心配をかけてしまうのが嫌で、誰にも打ち明けずに堪えているのです。
真面目で良い人ほどこの傾向が強く、イジメを相談できないのです。
周囲が気付いて、集団圧力に負けずに助けてあげることが大切かと思います。
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