2021-06-03 (Thu)
09:37
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借りはきちんと返したいと人は思う
職場の同僚との人間関係を良好に保つには、仕事上の貸し借りをすると上手くいきます。
実験データでもお互いに頼み事をしたりされたりする関係のほうが何も頼まない同僚よりも信頼関係が築かれることが明らかになっています。
人は誰かに助けてもらった時、その相手に借りを作ったような気分になります。
すると無意識のうちに借りを返したくなるのです。
これを心理的負債感と言います。
誰かを助けておけば、自分が助けてほしい時、相手の心理的負債感を利用することで手伝ってもらえるように仕向けることができます。
また、相手によっては以前自分が助けてもらったのでその借りを返す為に自ら助けを申し出ることもあります。
お互いに貸し借りを上手く使いながらコミュニケーションを図ったほうが相手をよく知るチャンスとなるので信頼関係を築きやすくなります。
ただし、助けてもらった人が必ずしも借りを感じるとは限りません。
上司や先輩が部下を助けても部下は当然だと思うことが多いです。
また、あまりにも恩着せがましくされると屈辱を感じる人もいます。
人は機嫌が良いと人を助けたくなる
アメリカの心理学者カニンガムが行った援助行動の実験があります。
公衆電話で思いがけず10セントを見つけた時、目の前で書類を落とした人を助けるかどうかを調べました。
すると10セントを手に入れなかった人の援助行動が約40%程度だったのに対して10セントを手に入れた人は約70%が援助行動をとりました。
つまり、人は何か良いことが起きた時、困っている人助けたくなる行動が出やすくなると言うことです。
さらに、同じく書類を拾ってもらいシチュエーションでカメラを使った実験を行い、罪悪感と援助行動について調べました。
すると、他人のカメラを壊して気まずさを感じている人の約80%が援助行動をとっています。
これは、人を助けることで罪悪感を軽減したいと言う意識の表れと考えられます。
頼み事はタイミングを見定めよう
頼み事は、相手が他人を助けたい気持ちになったり、依頼を引き受けやすくなっているタイミングを狙うと良いでしょう。
機嫌が良い時
機嫌が良いと快感情が援助行動を促す為、頼み事を引き受けてもらえる可能性が高くなります。
罪悪感を感じている時
ミスなどで罪の意識がある人にも頼み事を援助してもらえやすくなります。
罪悪感を何かで補いたくなるからです。
作業が片付いた直後
達成感や解放感からスッキリとしており気持ちに余裕がある為、頼みを聞いてもらいやすいです。
この時にほめるとより効果が高くなります。
助ける求める側は気軽に頼めそうな人に行きやすいです。
また、日本人は弱みに付け込まれるような援助には反感を感じやすい為、助ける側は相手のメンツや自尊心を傷つけないことが大切です。
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