2020-05-13 (Wed)
13:46
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肉離れはあらゆるスポーツで起こります。
受傷部位では腿の裏側の筋肉であるハムストリングスが最も多く、中でも大腿二頭筋長頭が最も肉離れの起こりやすい筋肉となっています。
受傷場面は、疾走中、ステップや切り替えしなど自らの動きの中
(踏ん張る時などに股関節屈曲+内旋+今関節伸展位で最も起きやすい)で発生したものがほとんどですが、
相手に押されて転倒した際やベンチプレス中のように明らかに強力な介達外力が加わって受傷するものもあります。
肉離れの特徴的な病態は、遠心性筋収縮(エキセントリック)による羽状筋の筋腱移行部損傷です。
遠心性筋収縮とは、筋肉が伸展を余儀なくされながら収縮している状態です。
羽状筋である大腿二頭筋長頭を例に例えると、同時に強く収縮を求められる(遠心性収縮をうる)と筋腱移行部が損傷されやすくなる。
症状
大腿後面に鋭い痛みや力の抜けるような痛みがある。
場合によっては音が聞こえ衝撃を感じる
ハムストリングスの肉離れを確認する際には、膝を十分に屈曲し腹臥位にしてハムストリングスの緊張を取り除いた状態で行う。
損傷部には、圧痛があり腫脹、皮下出血、筋の拘縮などが見られる。
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復帰期間 |
損傷状態 |
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Ⅰ型 |
1~2週間 |
筋腱は正常で出血のみ |
ストレッチが出来る |
Ⅱ型 |
3~6週間 |
筋腱移行部損傷 |
ストレッチで疼痛が出る 発症率が最も多い |
Ⅲ型 |
半年 |
筋腱移行部断裂 |
発症は稀で歩くことが出来ない 場合によっては手術が必要 |
予防
筋力(エキセントリックな筋力)、筋持久力、筋バランス(大腿四頭筋に対し、柔軟性、上肢の安定性の改善が必要
処置
受傷して3~5日後(急性期後)リハビリテーションを開始する
ストレッチ、筋力強化、筋バランス改善、機能回復へのプログラムを段階的に行う
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↻2020-05-13