Top Page › 健康・栄養・食事 › 栄養・食事 › 色鮮やかな抗酸化作用を有するカロテノイド
2020-09-09 (Wed) 14:04

色鮮やかな抗酸化作用を有するカロテノイド

色の濃い野菜や果物に含まれる
カロテノイドは、脂溶性の天然の色素で多くは鮮やかな赤やオレンジ色、黄色を示しています。

種類は600以上あると言われ野菜では、トマト、ニンジン、カボチャなどの緑黄色野菜に多く含まれています。

果物では、カキや杏、プルーン、パパイヤ、オレンジに含まれています。 

最も多く知られているのは、βカロテンだと思います。 

カロテノイドは、全て抗酸化作用をもっていて強力にがんを抑制するとされています。 

また、目や心臓病、脳血管障害にも良いとされています。

体内でビタミンAに変わる カロテノイドは、αカロテン、βカロテン、γカロテン、リコピンなどがあります。

リコピンなどの一部のカロテノイド以外は、体内に入ると必要に応じてビタミンAに変換されます。

体内でビタミンAに変わるカロテノイドは、ビタミンA前駆体やプロビタミンAと呼ばれます。

600種類以上あるカロテノイドのうちビタミンAに変わるカロテノイドは、50種類ほどあります。

プロビタミンAは、ビタミンB群や必須アミノ酸であるメチオニンの助けを借りて必要な分だけビタミンAに変わり残りはカロテノイドのまま脂肪組織に蓄えられています。

βカロテン プロビタミンAのなかで最も効率的にビタミンAとして働くのがβカロテンです。 

βカロテンは、粘膜を丈夫にするとともに強い抗酸化力で活性酸素の発生を抑えてがんの予防にも良いとされています。

特に口やのどのがん、肺がんなどの予防に力を発揮してくれます。

バランス良く摂取することが大事 1993年に体内の脂肪組織に含まれるβカロテンの量が多いと心臓病にかかるリスクがすくないと言う報告がされました。

βカロテンやビタミンCの摂取量が少ないと心臓病にかかるリスクが増加すると言う報告もあります。 

ですが、サプリメントでβカロテンだけを摂取してもはっきりとした効果は認められていません。

なので自然の食品からバランス良く様々なカロテノイドを摂ることが大事と考えられています。

カロテノイドの主な働き
心臓病を予防
抗がん作用
免疫力を高める
光線過敏疾患に効果あり
網膜変性を防ぐ
白内障を予防
脳血管障害を予防

強力な抗酸化力を持つリコピン
リコピンはトマトに多く含まれています。 

トマトの摂取量が非常に多い北イタリアでは、大腸がんや胃がんなどの消化器系のがん発生率が他の地域に比べると最大で60%も低くなっていることが分かりました。

また、ドイツのデュセルドルフ大学で行われた実験によると活性酸素を消去する力はリコピンが最も強く、βカロテンの2倍、ビタミンEの100倍あることが分かりました。

さらに、アメリカやノルウェーで行われた調査でもトマトの摂取量が多いとがんになりにくいと言う結果が出ています。

リコピンは、がんの予防に良いとされています。

固有の働きをするキサントフィル類
カロテノイドのなかでもルテイン、ゼアキサンチン、βクリプトキサンチンは、黄色を示すものでキサントフィル類に分類されています。

βクリプトキサンチンはみかんに多く含まれて強力な抗がん作用に注目されています。 

ルテインとゼアキサンチンは、ほうれん草などに多く含まれています。 

目の老化を防ぎ視力の低下を抑える効果があるともされています。

どちらの目の網膜や黄斑部にだけ存在して目の健康を保つ為に重要な役割を果たしています。

加齢製黄斑変性症や白内障に
黄斑は、目の奥の網膜の中心部にある視力をつかさどる組織です。

老化によって黄斑部の脂質が酸化してダメージを受けたり破壊されたりすると視力が低下していきます。

最悪の場合、失明することもあり加齢製黄斑変性症はお年寄りの失明の原因の一つになっています。

アメリカでは65歳以上の4人に1人が罹患しているとされています。

加齢製黄斑変性症は、日本では少なかったのですが近年では増加傾向にあります。

ルテインとゼアキサンチンは、眼球内に入ってきた有害な光線を吸収するとともに強力な抗酸化作用で酸化を防ぎ黄斑の健康を保ってくれます。

1990年代以降の研究でほホウレン草やケールなどの緑黄色野菜を多く摂取している人は、そうでない人に比べると黄斑変性症の罹患率が半分くらいに低下することが分かりました。

黄斑変性症を防ぎたいと思っている人は、ホウレン草などの緑黄色野菜を食べるといいと思います。

強力にがんを抑えるβクリプトキサンチン
βクリプトキサンチンもルテインやゼアキサンチン同類、カロテノイドでキサントフィルの仲間です。

柑橘類のβクリプトキサンチンは、βカロテンの5ばいの発がん抑制効果があるとされています。

βクリプトキサンチンは、柑橘類の中では温州みかんに特に多くオレンジの100倍も含まれています。

1日に2個程度食べると発がん抑制効果が期待できるとされています。

赤ピーマンの色素カプサンチン カプサンチンは、赤ピーマンの赤い色素でカロテノイドの一種です。

赤ピーマンは青ピーマンとは別の品種だと思っている人も多いかと思いますが、青ピーマンが熟した物です。

青ピーマンよりも赤ピーマンの方が栄養価が高いです。

カプサンチンとリコピンの抗酸化は同等
カプサンチンはβカロテンの1.5倍でリコピンと同じくらいの抗酸化力を持っています。

赤ワイン、れんこん、春菊、ポリフェノールを多く含む食品と一緒に摂ると効果的とされています。

手軽に摂取するには、赤ピーマン荷重が入った野菜ジュースなどを利用すると良いかと思います。


関連記事

スポンサーリンク

2020-09-09

Comments







非公開コメント