2020-08-15 (Sat)
15:03
✎
EPAは青魚に多く含まれるEPAはn-3系の多価不飽和脂肪酸です。
同じn-3系の脂肪酸であるαリノレン酸をとると体内でEPAに変換されます。
青魚である あじ、いわし、さば、かつお、さんま、まぐろなどに多く含まれています。
EPAを意識的に摂取するには、これらの青魚を積極的に食べるようにしてみましょう。
旬の脂の乗った時期は特に効率よく摂取できます。
EPAの抗血栓効果
青魚の効果は、1970年代にデンマークの研究者によって行われたイヌイットとデンマーク人を対象にした疫学調査でした。
イヌイットの脂肪摂取量は、デンマーク人と同じくらい多く、総コレステロール値はイヌイットのほうが多くデンマーク人の2倍もありました。
それなのにイヌイットには動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの血栓症が非常に少なかったのです。
デンマーク人は、死亡原因の40%以上を心筋梗塞が占めていました。
この差がどこにあるのか調べた結果、イヌイットが常食しているアザラシや魚に多く含まれるEPAとDHAに血栓を防ぐ効果があることが分かりました。
日本でも千葉県の漁民と農民の食生活を比較調査しとこと、同様の結果が得られました。
漁民は農民の2.7倍ものEPAを摂取しており血小板の凝集しやすさは農民の1/3でした。
この為、心筋梗塞や脳障害などの死亡率が低かったのです。
血栓やがんを防ぐ効果が大きい
EPAは血小板の凝集を抑えて血液の流れを改善し血栓を防いでくれます。
血管を拡張して血行をよくする働きもあり中性脂肪やLDLコレステロールを減らしてHDLコレステロールを増やしてくれます。
動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞、高血圧などの生活習慣病の予防や治療に良いとされています。
また、アレルギーや炎症、発がんを促進するメディエーターを生み出すアラキドン酸の作用を抑制する働きもあります。
花粉症やアトピー性疾患、慢性関節炎などの炎症疾患、がんの予防にも有効です。
DHAもEPAに似た働きをしますが、中性脂肪を減らしたり血栓を予防する効果はEPAの方が高くLDLコレステロールを減らす効果はDHAの方が高いと言われています。
効率よくEPAを摂取するには?
EPAは魚の脂に含まれていますので脂肪も損失を防ぐと言う意味で刺身で食べるのが良いです。
似たり焼いたりすると20%くらい流れ出てしまいます。
煮る場合は薄味にして煮汁も一緒に飲むと良いかと思います。
揚げ物にすると50~60%程度溶け出してしまいます。
また、魚が油を吸収しますのでできるだけ避けっるようにしましょう。
体内の酸化を防ぐ為にβカロテンの多い緑黄色野菜やビタミンEの多いごま油などと一緒に摂取すると言いです。
EPAの主な働き
血栓を溶かす
血小板の凝集を抑える血管を拡張して血行を良くする
弾力のあるしなやかな血管を保つ
血中の中性脂肪を減らす
LDLコレステロールを減らしてHDLコレステロールを増やす
アラキドン酸の働きを抑えてがんの発生や増殖を抑える
EPAを多く含む食品
はまち
きちじ
いわし
さば
うなぎのかばやき
- 関連記事
スポンサーリンク
↻2020-08-15