2020-08-07 (Fri)
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地中海式の食生活が心筋梗塞を防ぐ理由
オレイン酸は一価不飽和脂肪酸でオリーブオイル、ヒマワリ油などに多く含まれています。
1960年代に行われた世界各国の食生活と疾病に関する調査の結果、地中海沿岸地域に住む人たちは他のヨーロッパ諸国の人たちと比べて心筋梗塞の発症率が極めて少ないことが分かりました。
その後の研究でオリーブオイルの消費量と心疾患の発症率の低さに相関関係があることが分かりました。
それによりオレイン酸が注目を浴びるようになりました。
酸化しにくくがんや動脈硬化を防ぐかも
不飽和脂肪酸にはコレステロールを減らす効果があるのですが、酸化しやすいという欠点があります。
酸化すると過酸化脂質となり細胞のDNAを傷つけるのでがんの原因とされています。
ですが、オレイン酸は最も安定した脂肪酸で過酸化脂質を作りにくい性質を持っています。
過酸化脂質を作りにくくオレイン酸はがんの抑制をする効果が大きいとされています。
また、リノール酸のようにHDLコレステロールをへらすことはなくLDLコレステロールだけを減らしてくれます。
動脈硬化や心筋梗塞の予防や治療に役立つとされています。
植物から摂取するのが効果的
オレイン酸は牛脂や豚脂にも多く含まれていますが、これらには飽和脂肪酸も多く含まれています。
なので過剰に摂り過ぎてしまうと逆効果になってしまいます。
オリーブオイルなどの植物油から摂取するのが手軽で効果的とされています。
オリーブオイルには、ビタミンEやβカロテン、ポリフェノールなども含まれています。
酸化しにくいので加熱調理しても安心で保存にも適しています。
サフラワー油やヒマワリ油は品種改良によってオレイン酸の含有率を高めた物なので上手く利用すると良いかと思います。
脳の血管を強くするパルミトオレイン酸
パルミトオレイン酸は、アカデミアナッツオイルやウナギ、トロ、ブリなどに多く含まれています。
パルミトオレイン酸は、人間の皮膚にも含まれている物で成長期に増加しますが、中高年を過ぎると急激に減っていきます。
パルミトオレイン酸は、脳内血管に入り込むことができる数少ない脂肪酸で血管を強く丈夫にする作用があります。
リノール酸やαリノレン酸が持っていない機能を補う脂肪酸として期待されます。
アカデミアナッツオイルは、酸化しにくく過酸化脂質を作りにくいので加熱調理にも適しています。
オレイン酸の主な働き
血中コレステロールを減らす
生活習慣病やがんを予防する
胃酸の分泌を調整する
オレイン酸を多く含む食用油
ヒマワリ油
サフラワー油
オリーブオイル
キャノーラ油
牛脂
ラード
落花生油
ごま油
米ぬか油
コーン油
大豆油
オレイン酸を多く含む食品
ヘーゼルナッツ
アカデミアナッツ
アーモンド
ピスタチオ
落花生
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