Top Page › 健康・栄養・食事 › 栄養・食事 › 貧血を予防する鉄
2020-07-16 (Thu) 14:53

貧血を予防する鉄

ヘモグロビンの構成物質として身体中に酸素を供給
鉄は、成人の男性の体内に4~5g、女性の場合にはその約70%が体内に存在しています。

そのうちの約60~70%が血液中の色素タンパクであるヘモグロビンの中に、ヘム鉄=機能鉄 として存在します。

残りの20~30%の鉄はタンパク質と結合して貯蔵鉄として肝臓や骨髄、脾臓に貯蔵されます。

この貯蔵鉄は、ヘム鉄が不足すると血液中に出てきて補給します。

機能鉄は、血液中で赤血球のヘモグロビンの成分となり酸素と結合し肺から取り込んだ団蘇を身体の各器官に運搬します。

一部の鉄は、筋肉中にミオグロビンとして存在し筋肉に酸素を貯蔵します。

このように身体の各器官に酸素を運ぶことが鉄の役割です。

鉄が不足すると酸欠になり貧血症状が出てきます。

女性に多い鉄の摂取不足
鉄は吸収率が低いですが、身体の中で繰り返し利用されるので、排泄される1mgを補充すれば欠乏症は起こりません。

実際に男性や閉経後の女性に鉄の欠乏はあまりみられません。

ですが、閉経前の女性場合は毎月の月経で体外に鉄が放出されてしまうので男性よりも多くの鉄を摂取する必要があります。

特に月経過多の人や子宮筋腫、痔などで出血が多い人はより意識する必要がありますし過度なダイエットも鉄不足の大きな原因となります。

子供に貧血症状が見られる時は、急速な成長に見合うだけの鉄がとれていないと考えられます。

鉄欠乏性貧血で疲労感や食欲不振も起こる
機能鉄が不足しても貯蔵鉄が不足を補うので直ぐに貧血症状が出るわけではありません。

ですが、鉄の摂取が少ないと貯蔵鉄が少なくなり潜在成鉄欠乏になります。

貧血症状がないからと言って安心していると貧血の手前まできているということもありえます。

実際に若い女性の3分の1から半数は潜在性鉄欠乏性貧血と言われています。

また、妊娠すると血液量の増加に伴い鉄の需要が増加します。

貯蔵鉄量の少ない潜在性鉄欠乏性者は、妊娠すると貧血に移行しますので妊娠前から貯蔵鉄を増やしておきましょう。

鉄欠乏性貧血になると赤血球のヘモグロビンの量が減り体内に酸素を十分に供給することができなくなります。

そうなると皮膚は青白く息切れや動機、疲労感、無力感、食欲不振になってしまいます。

さらに舌や口の角が赤くただれたり感染症にもかかりやすくなります。

鉄の吸収率を高めるにはビタミンCとタンパク質
鉄には動物性の食品に含まれているヘム鉄と植物性食品に含まれる非ヘム鉄があります。

吸収率は、非ヘム鉄よりもヘム鉄の方が高いですので動物性の食品にから摂取することが良いです。

鉄の吸収率は約8%程度ですが、ビタミンCやタンパク質と一緒に摂ると吸収率が高まります。

ビタミンCやタンパク質を一緒に取り入れると良いです。

また、牛肉のレバーは鉄の吸収率が20%と高くタンパク質も多く含まれていますし栄養豊富です。

鉄の主な働き
赤血球の構成成分
細胞へ酸素を運ぶ
成長を促進する
免疫力を高める

鉄を多く含む食品
レバー
牛肉
天然アユ
かわのり
干しひじき
あさり水煮
やつめうなぎ


関連記事

スポンサーリンク

2020-08-25

Comments







非公開コメント