2020-07-03 (Fri)
09:34
✎
過酸化脂質を抑えて老化防止に役立つ
ビタミンEは、トコフェロールと言う化合物の集まりです。
副腎、肝臓、脂肪組織、心筋、筋肉、睾丸、子宮など多くの組織にあります。
強力な抗酸化作用があり老化の原因となる過酸化脂質を防いでくれます。
私たちは、身体に酸素を取り入れてエネルギーを作り生命を維持していますが、その一部が活性酸素になります。
活性酸素は、細胞を気付着けてしまう原因となり酸素を多く取り入れるほど活性酸素がより多くできます。
その活性酸素が生体膜や細胞膜の不飽和脂肪酸までもやしてしまうことがあります。
不飽和脂肪酸は、身体に弾力を与える大切な成分ですが、酸化されやすいという欠点があります。
不飽和脂肪酸が酸化されると過酸化脂質ができそれが悪さをしてしまいます。
ビタミンEは、細胞膜に常に待機していて細胞膜を構成しているリン脂質に含まれる不飽和脂肪酸が酸化されるのを防ぐ働きをします。
ビタミンEが不足してしまうと細胞膜の脂質が酸化されて細胞膜が壊れやすくなります。
体内で少しずつ過酸化脂質ができている
揚げ物でしたあとの油を長い時間放置しておくと黒ずんで悪臭を放ちます。
これは空気中の酸素に脂が酸化されて過酸化脂質ができたからです。
これを使ってしまうと腹痛や下痢などを起こしてしまうこともあります。
これと同じようなことが身体の中でも起こっていると考えられます。
細胞は細胞膜に覆われていますが、細胞膜が酸化してしまうと過酸化脂質ができます。
過酸化脂質は、生体膜の機能を阻害し動脈硬化の原因になったり肝臓障害、腎障害などを引きおこるとされています。
人の身体には、もとから活性酸素から守る為、抗酸化酵素を持っていますが、
活性酸素や過酸化脂質を完全に防ぐことはできませんので少しずつ老化が進むと考えられます。
動脈硬化を防ぎシミの予防になる
ビタミンEが不足すると、血液中のLDLコレステロールが酸化されて酸化LDLに変化します。
酸化LDLに変わると血管壁にへばりつき動脈硬化の原因となりますが、ビタミンEはLDLが酸化LDLになるのを防いでくれます。
また、年を重ねると皮膚をはじめ、血管や臓器にもシミが増えてきます。
これは老化色素のリボフスチンであり脂質の傘下によってできた過酸化脂質にタンパク質が結合してできたものです。
ビタミンEを大量に摂取し過酸化脂質の生成を抑えれば、皮膚にリボフスチンを溜まらず、シミを防ぐことに繋がります。
ビタミンEは過剰症は起こりにくいですが、あまりにも過剰に摂取するのもよくないとされています。
過酸化脂質が増える為、油は早めに使い切る
ビタミンEはアーモンドや落花生などのナッツ類やひまわりの種などの種実類からとった植物油に多く含まれます。
他にも緑黄色野菜にも含まれています。
植物油で気を付けなければならないことは酸化しやすいので長期保存には適していないことです。
特に加熱したものの参加は早いので揚げ物に使った油は、できるだけ早く使いきるようにしましょう。
古い油は、過酸化脂質が増えていますので使ってしまうと老化を進めてしまいます。
ビタミンEに抗酸化作用があると言っても過酸化脂質がたくさんできてしまうとなかなか追いつきません。
そこでビタミンEと同じように抗酸化作用がある栄養素を摂取するとより高い効果を期待できます。
ビタミンEはビタミンCやβカロテンなどのフィトケミカルと一緒に摂ると良いです。
- 関連記事
スポンサーリンク
↻2021-03-05